story03-15 of フタガミ家づくり STORY

新居の故郷 梼原の森へ 桜の植樹 孫も一緒に
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 「やっぱり、この木、この木ですよ。えいですねえ。この木をいちばんいい場所に、目立つように配置したかった。なかなかえいですろう」
 そう言いながら、新居の筋交いとなった真四角な桧を、俊一さんと桃代さん夫妻が愛でる。
 この桧こそ、梼原町の森林で50年以上育ってきた大木。家を建てる前、夫妻で現場で行われた伐採祈願祭に出向き、神事の後、俊一さん自らが斧を入れた。目の前でズシーンと地響きをたてて大木が倒れていくさまは、長く建築士をやってきた俊一さんでも初めて見た。フタガミならではのこうした行事も、「木を大切にするフタガミで家を建てよう」と決めた大きな動機となった。それだけに、この木への思い入れは深く、切り株ももらってきて玄関に大事に置いている。ダイニングにある大きなテーブルも同じ山で育った杉の一枚板を使用している。梼原町森林組合から原木を譲ってもらい、それをフタガミの大工が「サービスで作ってくれた」のだそうだ。
 「親父が始めた製材は叔父や従兄弟が継いでくれたが、結局は外材に押されてやめるしかなかった。昔はこの近辺にも製材は多かったんですが、全部のうなってしもうたですからねえ」
 そんな事情も、俊一さんの、国産材への、そして土佐の、地場の木材への、熱い思いにつながっているのだろう。